〜女神からの伝言〜 木花之佐久夜毘売の巻
今宵は満月、今日は花まつり。
そして先週満開を迎えた桜の花、日本の神話に登場する女神・木花之佐久夜毘売(このはなのさくやひめ)の季節。
桜の花そのものを神格化した、
" 咲く花の匂うような " 繁栄の女神です。
とてもシンプルで清らかな、桜の花。
その姿はわたしたちの中の純粋性とつながり、
本質的なありのままの自分をひらく美しさを伝えてくれます。
桜にはご神氣が宿っているからお花見は古来、祓いの儀式であった。
お酒は本来自然とゆう神さまに捧げるため、
そしてその桜の木に降りる山の神さまのご神氣を浴びて栄えるため、人々は桜の下で集った。
自然そのものが神さま、自然を崇拝するアニミズムのこころ。
お花見や遠出の外出ができない今も、
近所の身近な春の自然からわたしたちはその恩恵を受け取ることができます。
そして、" 桜 " は、このお花だけではありません。
一見地味な桜の花を支える木こそ、木花之佐久夜毘売と表裏一体の姉・石長比売(いわながひめ)が宿る、
花の命の要なのです。
桜染も、桜のお花ではなく、桜の木の枝からあの美しい桜色が生まれます。
大地にしっかりと根を張る土台、
そして岩のように不動の意志があれば、
自然なタイミングで美しい花を咲かせることができることを石長比売はわたしたちに教えてくれます。
儚い桜の花は一瞬で散りひとときしか観ることのできない美しさを降り注いでくれますが、
命があれば、
何度でも咲き、栄えることができます。
決して切り離すことのできない、
2人でひとつの女神。
わたしたちの中の芯の強さを司る磐長姫と、
純粋な美しさを花ひらかせ降り注いでくれる木花之佐久夜毘売が、
日本中、そして世界中に力を与えてくれますように。
今年いちばん大きな満月のもと、美しい春の夜を!
Love & Light,
女神 Spiral
Photo by 西依 正悟